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訪問団体:東京大学サマープログラム i.school受講生 65名(米国、ヨーロッパ、アジア各国からの留学生を含む)

研修目的: 「大槌町の夢と未来」を町民とともに考え、大槌町の抱える課題を革新的に解決する試行方法・アプローチ等を磨く

研修内容:

①地元若者の案内によるフィールドワーク

②大槌ひと育て×まち育て大学フューチャーセッション参加者とのコラボによるワークショップ

*This program was conducted in English and Japanese.

 

 

東京大学 i.school は、イノベーション人材の育成を目的に設立された教育プロジェクトです。今回は、そのサマープログラムの一貫として、世界各国から65名の学生が大槌町にやってきました。彼らの目的は、大槌町をはじめとする被災地の情報収集と、被災地が抱える様々な問題を包括的に解決するイノベーティブなアプローチを町民と共に模索する事です。

 

現地研修初日の10日は、まず10グループに分かれて町内フィールドワークを行いました。ガイド役は地元高校生を含む町内の若者達です。町内を5時間程かけ小グループで歩いて回る事で、町内の視察のみならず、昔の大槌町、震災時の事、これからの事、町民自身が想い描く夢などについてガイドと話す事ができ、資料やメディアを通してでは聞かれない生の思いに触れてもらう機会となりました。

 

12日には、当団体で以前開催したフューチャーセッション第4回シリーズ(*大槌ひと育て×まち育て大学 参照)で創発された6つのプロジェクトと、こども議会で創発された3つのプロジェクトの生まれた経緯(町の課題・町民の思い)、進捗状況、現在直面している問題について、それぞれ発案者の町民から話をしてもらいました。その後、学生はグループに分かれ、現在の大槌町の課題の整理を行い、それに対するアプローチ方法を模索。グループ毎にポスターセッションでアイディアを発表しワークショップを終了しました。その後、地元高校生による、「大槌町について」のプレゼンを英語で行ってもらいました。プレゼン後の質疑応答では、涙ぐみながら思いを伝える高校生もいました。大学生にとって、世代の近い高校生からの発信されるメッセージは格別な重みをもって心に響いたようです。

 

最後は、町民とのBBQ交流会。サプライズとして町民による虎舞もお披露目されました。言語や文化の壁を越え、町民の町への思い、プライド、町再興への決意などが込められた虎舞に皆圧倒されていました。

 

様々な思いや専門をもった学生が来た今回のサマープログラムですが、関わった町民にとっても実りの多い交流だったようです。町づくりをするには、町民自身の成長が必要だと実感する中、このような交流事業を通して町民が多様な考えやアイディアに触れ、刺激を受けられる場を今後も作っていく事が私たちの目的の一つだと再認識できたプログラムでした。